はじめに
現在、よりビジネスも情報も高速で動いており、世界が密接してきている。代理出産に関しても、2つの国の方針、法律が関わり正当に進めないといけない時代になってきている。世界の状況と法を正確に把握して進める必要がある時代に入った。
トランプ大統領令は無効、出生地主義は継続
米国では米国憲法修正第14条によって、通称、出生地主義である米国で出生することにより米国市民権を得ることができるが、トランプ大統領は2025年1月に大統領に就任直後に、現在の出生地主義を制限する大統領令を発令した。実際には連邦裁判所により差し止められ、大統領令は発効せず、実施もされていなかった。3か月前の4月1日に、米国最高裁判所にて、当件について違憲であるかどうかが焦点となる口頭弁論が行われた時期に、私たちは当状況の読み方と代理出産への影響の分析を発表した。
本日、6月30日、米国連邦最高裁は当出生地主義を廃止する大統領令は違憲と判断
米国連邦最高裁判所は、6月30日に、トランプ大統領による「出生地主義(出生による市民権付与)」を廃止しようとする大統領令は合衆国憲法修正第14条に違反している、と9人の判事中、6対3で違憲との判断が示され、現時点では出生地主義を廃止する動きは退けられ、制度に変更は生じていない。
我々は、もし、この最高裁での判断が大統領令を支持するものとなり出生地主義が変更になる場合は、代理出産にも影響があると警鐘を鳴らしたが、外国人による代理出産からの出生に関しても変更はない。現時点では、外国人による代理出産依頼において、米国で出生した子どもが米国籍を取得できる法的取扱いに変更はなく従来どおりである。
今後も米国の代理出産の法的動向に注目
今回の大統領令をめぐる訴訟については、今日の最高裁判決により終結した。本日の判決を受け、トランプ大統領は、議会に対し出生地主義を廃止するための法律を制定するよう求める考えを表明した。一方で、実現できるかは別問題である。トランプ大統領が現行の出生地主義を変更するためには、新たな法律を制定する、現行法の改正を目指す、あるいは別の事件を通じて最高裁による合衆国憲法修正第14条の解釈変更を目指す、などの方法が考えられるが、トランプ大統領の政権中に動きがある可能性もあるため、今後の動向も正確に把握していく必要があるだろう。
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米国の出生地主義と代理出産【第一回】子供の国籍はどうなるか?2026年の動向
参考記事:The New York Times(2026年7月1日掲載・英文)



